AIコンサルの選び方 中小企業向け失敗しない5つの判断軸 2026年版
中小企業 30 社のうち 14 社が、 AI コンサル契約で期待した成果を得られていません。 失敗率はほぼ半数です。 外さない選び方は 5 つの観点に絞れます。 実装実績 / 一次データ開示 / 中小企業フィット / 料金透明性 / 撤退条件、 の 5 点です。 自分は動画工場 8 チャンネルを月 240 本回しています。 副業 EC で月商 200 万 / 利益 100 万を運営しつつ、 5 部門の業務自動化コンサルを納品中です。 各観点の見極め方 / 質問テンプレ / セキュリティ要件 / 失敗事例 / 稟議書 ROI 表まで、 この立場で公開します。
TL;DR
外さない 5 観点は、 (1) 自社運用 1 年以上の実装実績、 (2) 数字の一次データ開示、 (3) 中小企業 30-150 名規模での納品経験、 (4) 月額 / スポットの料金が公開されているか、 (5) 撤退条件が契約に書いてあるか。 5 観点のうち 3 つ以上で透明性が無い相手は、 月 ¥300,000 以上の予算でも避けるべきです。

【無料 / 30 分】 5 観点チェックリストを自社のケースに当てはめ、 見積りを出します。 LINE で日程調整、 営業電話なし。 末尾の 30 分相談予約から。
なぜ AIコンサル選びで中小企業の半数が失敗するか
AIコンサル市場は 2024 年以降の生成AIブームで急に膨らみました。 結果、 自社運用の経験ゼロのコンサルが「AI 戦略策定 ¥2,000,000」 と提案する事例が増えています。 自分が見た範囲で、 中小企業 30 社のうち 14 社が、 1 度目の AI コンサル契約で期待した成果を得られていません。 半数近い数字です。
失敗の中身を分解すると、 3 つに集約されます。
1 つ目は 「実装で動く設計図が出てこない」。 PowerPoint 30 枚の戦略資料が納品されて、 何から手を付ければよいか分からないパターンです。 月 ¥500,000 を 3 ヶ月払った会社の話を直接聞きました。
2 つ目は 「数字の根拠が無い」。 「業務時間 50% 削減できます」 と提案されたが、 算出元の数字が示されない。 提案書の数字がふわっとしていて稟議が通らない、 通っても実装後に乖離する、 という流れです。
3 つ目は 「中小企業の予算感に合わない」。 大手 SIer 出身者が、 月 ¥1,000,000 の運用費を前提とした構成を中小企業向けに提案してきます。 30 名の会社で月 ¥1,000,000 は人件費 2 人分です。 払えません。
これらの失敗は コンサル側の良し悪し以前に、 選定時の見極めでかなり減らせます。 5 つの観点で事前にスクリーニングすれば、 月 ¥300,000 の発注でも妥当な相手が選べる確率は上がります。

まず判定: そもそもコンサル発注が必要か(1 分セルフチェック)
5 観点に入る前に、 そもそも外部コンサルを使うべきかを 1 分で判定しておきます。 月の業務改善目標が ¥50,000-150,000 規模 なら、 freee + Make + ChatGPT 程度の自力構築が早いです。 個人事業主や月商 1,000 万以下の小規模事業が、 ここに該当します。 スポット相談(¥100,000-300,000)1 回だけ受けて、 残りは内製、 という 2 段階運用も選択肢です。
月の改善インパクトが ¥300,000 以上(従業員 30 名以上 / 月商 5,000 万以上が目安)なら、 コンサル発注の検討余地が出ます。 ここから先の 5 観点チェックは、 この帯の発注を想定した内容です。 内製と外注の判定の詳細は wp-004(AIエージェント構築の費用相場)で別途まとめています。
軸1: 自社運用 1 年以上の実装実績があるか
最重要の観点です。 ここで 8 割決まります。 製造業のように工程数が多い業種ほど、 実装実績の有無が結果に直結します。
見極め方: コンサル本人が「自分の事業で AI を 1 年以上運用した経験があるか」 を聞きます。 「クライアントの導入支援を 10 社やりました」 は実装実績ではなく 支援実績 です。 別物として扱います。
なぜ自社運用が大事か。 AI は 1 年間動かすと 必ず壊れます。 API 仕様の変更、 モデル廃止、 出力品質の劣化、 想定の 2 倍に膨らむコスト。 この保守の地獄を自分で経験していないコンサルは、 提案書の段階で「保守費用」 を見積り損ねます。 半年後に「想定外の追加費用 ¥500,000」 が出ます。
自分のケースでは、 動画工場 8 チャンネルを 1 年運用した中で、 事故対応を 6 回経験しています。 内訳は、 Claude API のモデル変更 3 回、 画像生成 API の料金改定 1 回、 音声合成の品質劣化対応 2 回。 特に Claude 3 から 4 への切替時は 1 週間でプロンプトを全件書き直し、 出力品質を元に戻すまで 3 日かかりました。 こうした事故と復旧の数字を本人の口から聞けるかが、 机上の設計図との差を見極めるポイントになります。
質問テンプレ(商談で聞くと良い):
- 「自社の業務で AI を 1 年以上 連続稼働させた経験はありますか?」
- 「その AI が想定外に壊れた / コストが跳ねた経験を 1 つ教えてください」
- 「その時、 何時間で復旧しましたか?」
3 つ目の質問への回答が 数字で出てこない なら、 自社運用の経験が薄い可能性が高いです。
減点シグナル:
- 「お客様の事例」 の説明だけで、 自社運用の話が出ない
- 「弊社内でも AI を活用しています」 程度で、 具体的な業務や数字が無い
- 「保守費用」 の概算が、 初回提案で数字で出ない
なお、 大手戦略ファーム出身者を一括で除外する話ではありません。 同じ出自でも自社運用 1 年以上を経験していれば妥当です。 出自で判断せず、 自社運用実績の有無で見極めます。

軸2: 一次データを数字で開示しているか
「業務時間が 50% 削減」「ROI 3 倍」 等の数字が提案書に並ぶ時、 その算出元の 一次データ が出てくるかを見ます。
見極め方: コンサル本人の自社事業 or 顧客事例で、 Before / After の 具体数字 が公開されているか。 数字の 期間 / 条件 / 内訳 まで答えられるか。
自分が出している数字を例にすると、 動画工場の 1 本あたり制作時間は Before 4 時間 → After 5 分です。 この「5 分」 は自分の作業時間のみで、 AI の処理時間(動画レンダリングで別途 8 分)は除外しています。 こういう内訳が説明できるか、 が一次データの厚みを見るところです。
質問テンプレ:
- 「その数字の算出期間は何ヶ月ですか?」
- 「サンプル数は何件ですか?」
- 「対照群(導入前 / 導入後の別業務との比較)はありますか?」
- 「その数字、 ブログ or 動画で公開されていますか?」
最後の質問が刺さります。 ブログや動画で公開済みの数字は、 後で外せないので誇張が抑えられます。 提案書の中だけの数字は、 後から言い逃れができます。
減点シグナル:
- 「他社事例ですので守秘義務で数字は出せません」(1 つも出せないのは怪しい)
- 数字の単位がふわっとしている(「数十%改善」 など)
- 自社事業の数字を 1 つも公開していない

軸3: 中小企業 30-150 名規模での納品経験
見落としやすいですが、 効きます。
見極め方: 過去の納品先の 企業規模分布 を聞きます。 中小企業(30-150 名)の比率が 5 割以上か。 大手企業(500 名以上)中心のコンサルは、 中小企業に同じ提案を持ってくると過剰スペックになりがちです。
理由はシンプルで、 中小企業と大手では 意思決定スピード / 予算規模 / 運用体制 が違います。 大手は監査要件 / 内部統制 / 部門間調整で提案が分厚くなります。 中小企業に同じ提案を持ち込むと、 「過剰品質で払えない」 となります。
具体的には、 大手向けに 1 部門 ¥5,000,000 で組む構成を、 中小企業向けに 1 部門 ¥300,000-800,000 のレンジに圧縮できるか。 これが中小企業フィットの目安です。 大手 SIer 系の AI コンサルチーム(アクセンチュア / 国内 SI 大手)の相場は、 1 部門 ¥3,000,000-5,000,000 のレンジが多い。 中小企業 30-50 名規模に持ち込むと、 過剰スペックになります。 規模別の費用感は wp-003(AI業務自動化 コンサル費用 中小企業向け相場)で 4 パッケージに分解しています。
なお個人事業主 / 小規模法人(月商 1,000 万以下)の場合は、 2 段階パッケージが現実解です。 スポット相談 ¥100,000-300,000 で 5 観点を満たすコンサルに設計だけ依頼、 残りは自力運用、 という形です。 月額契約は月商 5,000 万以上で検討範囲に入ります。
質問テンプレ:
- 「過去 1 年の納品先、 従業員 30-150 名規模の比率はどのくらいですか?」
- 「中小企業向けに月 ¥300,000 以下のパッケージはありますか?」
- 「決裁スピードは 1-2 週間で動けますか?」(大手SIer出身者は数ヶ月単位で動く癖がある)
減点シグナル:
- 過去事例の従業員規模が 500 名以上ばかり
- 最低契約金額が月 ¥500,000 以上
- 提案書のページ数が 80 ページ以上(中小企業はそんな分厚い資料を読みません)

軸4: 料金が透明か(月額 / スポット / 撤退費用)
料金の透明性は 見積書の出方 でだいたい分かります。
見極め方: 初回商談の後、 1 週間以内に数字入りの見積書が出るか。 月額 / スポット / 解約条件が見積書に書いてあるか。 「個別ヒアリング後、 御見積」 でしか出ないコンサルは、 既存顧客に応じて値段を変えている可能性が高く、 中小企業向けの相場が読めません。
中小企業向けの妥当なレンジは、 自分の感触だと:
- スポット(初期設計のみ): ¥300,000-800,000 / 1 部門
- 月額(運用 + 改善): ¥100,000-300,000 / 月
- 撤退時の引き継ぎ費用: ¥100,000-200,000(3 ヶ月分以内)
このレンジを大きく逸脱する見積りは、 中小企業向けの設計になっていないか、 過剰品質の可能性があります。
質問テンプレ:
- 「初回見積書を 1 週間以内に出してもらえますか?」
- 「月額 / スポット / 解約の 3 つの料金が、 見積書に書いてありますか?」
- 「ホームページ or 提案資料で、 料金レンジを公開していますか?」
ホームページに料金レンジが書いてあるコンサルは 3 割くらい です。 書いてあると、 後で「○○万で頼めると言ったのに」 のトラブルが減ります。
減点シグナル:
- 「初期費用は無料です」(運用費が高く設定されているパターンが多い)
- 月額に含まれる作業範囲が、 契約書で具体化されない
- 解約に 3 ヶ月以上のロックがある

軸5: 撤退条件が契約書に書いてあるか
ほとんどの中小企業が見落とすポイントです。
見極め方: 契約書に「うちがやめたい時、 何ヶ月前通知で違約金 ¥X で解約できる」 という撤退条件が 数字で 書いてあるか。
書いてないと、 効果が出なかった時にやめられず、 月 ¥300,000 を半年から 1 年払い続けることになります。 自分が見た失敗事例で、 月 ¥400,000 を 11 ヶ月払い続けた中小企業がいました。 効果が出ないと感じ始めた 3 ヶ月目で、 やめたかった。 が、 契約書に解約条件が無く、 「業務に支障が出ないタイミングまで」 と言われ続けて 8 ヶ月引きずったケースです。
質問テンプレ:
- 「契約書のドラフトを商談時点で見せてもらえますか?」
- 「3 ヶ月で効果が出ない場合の解約条件は?」
- 「解約時の引き継ぎ範囲 / 期間 / 費用は、 どこに書いてありますか?」
契約書ドラフトを商談時点で見せてくれるコンサルは、 ほぼいません。 が、 「契約書の解約条件部分のサンプル」 は出してくるはずです。 出てこないなら、 撤退条件が曖昧な契約を既存顧客と結んでいる可能性が高いです。
中小企業向けの妥当な解約条件の目安は:
- 解約予告: 1-3 ヶ月前通知
- 違約金: 月額の 1 ヶ月分以下
- 引き継ぎ: 設計書 / 運用手順書を解約時に納品(追加費用なし)
これが書かれていれば、 やめたい時にやめられます。
減点シグナル:
- 契約書を契約直前まで見せない
- 解約条件が「双方協議の上」 だけで、 数字が無い
- 設計書 / 運用手順書の納品がオプションになっている

軸6 (補足): セキュリティ・法令 最低 5 項目
経理 / 人事 / 顧客データを AI に通す中小企業の稟議では、 ほぼ必ず聞かれる項目です。 5 観点を満たすコンサルでも、 セキュリティ要件への回答が不明確だと稟議で差し戻されます。
| 項目 | 中小企業で押さえる最低ライン |
|---|---|
| 個人情報マスキング | 氏名 / 住所 / 電話番号を AI 送信前に伏字置換する仕組みがあるか |
| 電子帳簿保存法(経理書類を電子で保管する時のルール) | 仕訳元データの保管期間 7 年、 AI 経由処理時も改ざん防止要件を満たすか |
| データ越境 | AI API のデータ送信先が日本 / 米国 / EU のどこか、 業種別の越境制限に抵触しないか |
| ログ保管 | AI への入力 / 出力ログを 90 日以上保管できる設計か |
| 社内ガイドライン | 社内向け AI 利用ガイドライン(A4 2 枚程度)を、 コンサルが起案してくれるか |
中小企業向けの妥当なラインは、 上記 5 項目への回答が 初回商談から 1 週間以内 に書面で出てくることです。 「セキュリティは別途要件定義で」 と先送りするコンサルは、 軸 1(自社運用実績)で減点になっている可能性があります。 自社運用していれば、 これらは既に答えを持っているはずだからです。
同じ 5 観点 + セキュリティ 5 項目は、 経理だけでなく営業 / 人事 / CS / マーケ / 法務のどの部門展開でも共通で適用できます。 部門展開の事例感は wp-003 を参照してください。

5 観点チェックリストの使い方と稟議書ROI表
商談前にこの 5 観点をチェックリストにして、 各コンサルを 5 点満点で採点します。
| 観点 | 配点 | チェックポイント | 5 点満点 |
|---|---|---|---|
| 1. 自社運用 1 年以上 | 5 | 自社事業で AI を 1 年以上運用、 保守事故と復旧時間が具体 | ___ |
| 2. 一次データ開示 | 5 | Before / After 数字が公開済、 期間 / サンプル数 / 内訳が答えられる | ___ |
| 3. 中小企業フィット | 5 | 30-150 名規模の納品比率 5 割以上、 月 ¥300,000 以下のパッケージあり | ___ |
| 4. 料金透明性 | 5 | 1 週間以内の見積、 月額 / スポット / 解約費用が見積書に明記 | ___ |
| 5. 撤退条件 | 5 | 解約予告 1-3 ヶ月、 違約金 1 ヶ月分以下、 引き継ぎ範囲が契約書に明記 | ___ |
| 合計 | 25 | ___ |
合計 18 点以上: 発注検討 OK、 月 ¥300,000 規模なら進めて良い
合計 13-17 点: 1-2 観点の不足を補強質問で詰める、 補強で 18 点超なら発注 OK
合計 12 点以下: 中小企業向けには過剰スペック or 透明性不足、 別のコンサルを当たる
このチェックリストで 3-5 社を比較すれば、 提案書だけ見て選ぶより失敗確率が半分以下に下がります。
商談前 / 商談中 / 商談後の運用フロー
経営者がこのチェックリストを社内で運用する時の流れです。 DX 推進部長がいる会社は、 同じ担当に持たせるとスムーズです。
- 商談前(1-2 日): 候補コンサル 3-5 社をホームページから抽出 → 5 観点を Notion or Google スプレッドシートに転記 → 各社の HP / ブログ / X から数字の一次データを事前リサーチ
- 商談中(30-60 分 × 3-5 社): 各社に 5 観点の質問テンプレを順に投げる → 軸 5(撤退条件)は契約書ドラフトの解約条項サンプル開示を必ず請求 → 商談後 1 週間以内の見積書提出を約束させる
- 商談後(1 週間): 見積書の月額 / スポット / 解約費用を採点シートに記入 → 18 点以上の候補 1-2 社で最終比較 → 経営会議で採点シート + 稟議書 ROI 表をセット添付

稟議書用 ROI 試算表(経営者 / 部長向け)
5 観点チェックを通った AI コンサル発注を、 中小企業の経営会議で稟議に上げる時の ROI 試算表のサンプルです。 30 名規模 / 1 部門スポット ¥500,000 / 月額運用 ¥150,000 / 削減対象は経理月次レポート作成業務、 のケースを想定しています。
| 項目 | 金額 / 数値 |
|---|---|
| 初期コンサル費用(スポット) | ¥500,000 |
| 月額運用費 | ¥150,000 / 月 |
| 年間運用費(12 ヶ月) | ¥1,800,000 |
| 年間投資合計 | ¥2,300,000 |
| 削減対象業務の時間 (Before) | 月 40 時間 |
| 削減対象業務の時間 (After 目標) | 月 8 時間 |
| 削減時間 | 月 32 時間 |
| 経理担当時給(社保込) | ¥4,000 / 時 |
| 月間削減金額 | ¥128,000 |
| 年間削減金額 | ¥1,536,000 |
| 回収月数 | 18 ヶ月(1.5 年) |
| 3 年累計削減 - 投資 | ¥4,608,000 - ¥2,300,000 = ¥2,308,000 |
この表を稟議に持ち込む時のポイント:
- 「回収 1.5 年」 が中小企業の社内基準を超えるかは業種で違う、 経営会議で議論
- 月額運用費は 1 年目以降 ¥100,000 程度に下がる契約交渉が可能、 そこも稟議で握る
- 削減時間の 32 時間は「他業務への振替」 か「人件費削減」 かを、 経営判断で先に決める
数字は自社の業種 / 業務 / 給与水準で必ず置き換えてから使ってください。
2 部門 / 5 部門への展開時は、 初期費用が 1.5-2 倍、 月額運用費が 1.3-1.5 倍のスケール感が目安です。 全社設計まで広げると 1 年目 ¥4,000,000-5,000,000 のレンジに入ります。 規模別の試算詳細は wp-003 にまとめています。

失敗パターン 5 つ(自分が見た / 聞いた実例)
5 観点でスクリーニングしても、 契約後に失敗するケースがあります。 中小企業 30 社の中で自分が見た / 関係者から直接聞いた範囲の 5 つです。 全部、 数字付きで開示します。
失敗 1: 戦略策定だけで実装が無いコンサルに ¥1,500,000 払った
製造業 50 名の会社が、 大手戦略ファーム出身の AI コンサルに発注。 「AI 導入戦略策定」 を 3 ヶ月 ¥1,500,000。 納品物は戦略資料 80 ページのみ、 動く設計図ゼロ。 結果、 別の実装パートナーを追加で ¥2,000,000 で探す羽目に。 合計 ¥3,500,000、 半年遅延。
回避策: 軸 1(自社運用実績)を厳密に見る。 戦略のみで実装パートナーが別になる契約は、 中小企業では避ける。
失敗 2: 月 ¥400,000 の運用契約を解約できず 11 ヶ月引きずった
サービス業 80 名の会社が、 月 ¥400,000 の AI 運用代行を契約。 3 ヶ月で「期待した効果が出ない」 と感じた。 が、 解約条件が契約書に無く、 8 ヶ月引きずった。 損失は月 ¥400,000 × 8 ヶ月 = ¥3,200,000。
回避策: 軸 5(撤退条件)を契約前に必ず数字で握る。 「双方協議」 だけの契約書は必ず修正交渉する。
失敗 3: 自社運用ゼロのコンサルが組んだ AI が半年で壊れた
卸売 30 名の会社が、 自社運用経験ゼロの若手コンサルに経理自動化を ¥800,000 で構築依頼。 半年後、 使っていた AI API が値上げと仕様変更で動作停止に。 コンサルは保守契約外で、 別途 ¥400,000 の改修見積。 合計 ¥1,200,000、 4 ヶ月遅延。
回避策: 軸 1 と軸 4(料金透明性、 保守費用が初期見積に入っているか)をセットで確認する。
失敗 4: 大手向け提案をそのまま受けて、 月額固定費が経営を圧迫
サービス業 35 名の会社が、 大手 SIer 経由で AI 業務改革プロジェクトを契約。 月 ¥800,000 の運用費。 経理が月次で確認したら、 売上対比で運用費が 4% を占めていた。 中小企業の DX 投資の業界平均 1-2% を大幅超過。 1 年で契約終了、 損失 ¥9,600,000。
回避策: 軸 3(中小企業フィット)で大手向け提案を最初から除外。 月 ¥300,000 を上限目安に。
失敗 5: 数字が出ないまま 2 年経過、 経営会議で AI 投資の中止判断
製造業 120 名の会社が、 2 年間で AI コンサル 3 社を累計 ¥6,000,000 分発注。 各社が出す数字の根拠がバラバラで、 経営会議で「AI 投資は当社には早い」 と中止判断に。 2 年の機会損失含めると、 約 ¥15,000,000 相当の被害です。
回避策: 軸 2(一次データ開示)を契約前に数字レベルで握る。 月次の数字レポート提出を契約に明記。
失敗 6: 個人事業主が AI 個別レッスン月 ¥50,000 を半年契約
個人事業主の Web デザイナー(年商 800 万)が、 AI 個別レッスンを月 ¥50,000 × 6 ヶ月で契約。 ¥300,000 払って学んだが、 実装まで踏み込まず ChatGPT の使い方までで終了。 投資回収できず、 解約後に freee + Make + ChatGPT で自力構築する流れに落ち着きました。 損失 ¥300,000 + 半年の機会損失。
回避策: 月商 1,000 万以下の事業は、 スポット相談 ¥100,000-200,000 で設計図だけもらって自力運用が現実解。 軸 3 の「中小企業フィット」 を個人事業主帯にも応用する。

関連記事(内部リンク)
このチェックリストを使う前後で、 以下の関連記事も併読すると失敗確率がさらに下がります。
- AI業務自動化 コンサル費用 中小企業向け相場 (wp-003): 規模別 4 パッケージの相場感、 本記事で軸 3-4 を判定する時の数字根拠
- AIエージェント構築 費用相場 中小企業向け 5パターン比較 (wp-004): 内製 vs 外注の判定、 軸 1 でコンサルに頼まず一部内製する選択肢
- Claude Code 法人契約 完全ガイド (wp-002): コンサルに頼まず、 自社で AI を回す場合の Max / Team / Enterprise 選定
- 20体のAIエージェント分業で動画工場を月240本回す設計図 (wp-001): 自社運用 1 年の実装実績の中身(軸 1 の判断材料)
- セミナー動画化の外注費用 vs AI内製比較 (wp-005): 中小企業向けの外注 vs 内製の費用感、 軸 3 の中小企業フィット判定の補助
よくある質問
Q1. AI コンサルは必ず必要ですか?
不要なケースもあります。 月 ¥50,000-150,000 の業務効率化なら、 個人事業主が freee + Make + ChatGPT で自力構築できる範囲です。 月 ¥300,000 以上の業務改善目標なら、 コンサル投資の検討余地が出ます。
Q2. 5 観点チェックリストで 18 点以上のコンサルは、 どこで探せますか?
X / LinkedIn で「自社運用実績 + 数字公開」 で検索、 業界カンファレンス登壇者から逆引き、 既存顧客の紹介、 の 3 経路が現実解です。 リスティング広告で出てくる大手中心のコンサルは、 軸 3 で落ちる比率が高めです。
Q3. 商談 1 回で 5 観点を全部確認できますか?
軸 1 と軸 2 は 1 回目で確認できます。 軸 3-4 は見積書を 1 週間以内に出させて確認。 軸 5 は契約書ドラフトを発注前 1 週間で必ず開示請求します。 全部で 2-3 週間のリードタイムが必要です。
Q4. 失敗してしまった場合、 損失を最小化する方法は?
軸 5 が契約書に書いてあれば、 解約予告 1-3 ヶ月で抜けられます。 書いてない場合は、 効果が出ない期間の業務記録 / メール証拠を 3 ヶ月分集めて解約交渉。 弁護士相談 1 回 ¥30,000-50,000 で、 損失を月 ¥X 万 × Y ヶ月分減らせる試算が出るなら、 弁護士活用も検討します。
Q5. 月 ¥300,000 以下で 5 観点を満たすコンサルは、 本当にいますか?
います。 自分のような自社運用ベースの個人事業主 / 小規模法人で、 月 ¥100,000-250,000 のレンジで 5 観点を満たす相手が増えています。 ただし対応可能件数が少なく、 商談から契約まで 3-4 週間待つケースもあります。
明日 30 分でやる 1 ステップ
記事を読み終わった今日 / 明日のうちに、 1 つだけ手を動かすとしたらこれです。
気になる AI コンサル 1 社を、 ホームページだけ見て 5 観点で採点する。 30 分で終わります。 Notion or Google スプレッドシートに 5 観点 × 5 点 = 25 点満点の表を作る。 そのコンサルの「自社運用実績」「数字の一次データ開示」「中小企業向けパッケージ」「料金公開」「契約書サンプル」 を、 ホームページから探して採点します。 探せない観点は 0 点扱いで構いません。 採点合計が見えると、 そのコンサルに商談を申し込むかどうかの判断が一瞬で出ます。
商談予定がまだ無い個人事業主の場合も、 「将来法人化した時に頼むかもしれない 1 社」 で同じ採点をしておくと、 採点感覚が身に付きます。
まとめ
中小企業の AI コンサル選びで、 失敗を半減させる 5 観点を整理しました。
- 自社運用 1 年以上の実装実績 — 保守事故と復旧の数字で見極める
- 一次データの数字開示 — 期間 / サンプル数 / 内訳まで答えられるか
- 中小企業 30-150 名規模での納品経験 — 月 ¥300,000 以下のパッケージがあるか
- 料金透明性 — 1 週間以内の見積、 月額 / スポット / 解約費用が明記
- 撤退条件が契約書に書いてあるか — 予告 1-3 ヶ月、 違約金 1 ヶ月分以下
5 観点を 25 点満点で採点、 3-5 社比較、 18 点以上を発注候補に。 自社のケースで 18 点超のコンサルが 3 社見つかれば、 失敗確率はかなり減らせます。
自分の 5 観点 自己採点(参考)
公平のため、 自分自身を同じ 5 観点で採点しておきます。 軸 1(自社運用 1 年以上): 動画工場 8 ch を 14 ヶ月運用中、 4 点。 軸 2(一次データ開示): 本記事と既存 wp-001〜005、 post-001〜100 の note で数字公開済、 5 点。 軸 3(中小企業フィット): 30-150 名規模の納品中心、 スポット ¥300,000 からのパッケージあり、 5 点。 軸 4(料金透明性): 1 週間以内見積、 月額 / スポット / 解約費用を商談時に開示、 4 点。 軸 5(撤退条件): 解約予告 1 ヶ月 / 違約金 1 ヶ月分 / 引き継ぎ無料を、 契約書ドラフトで開示、 4 点。 合計 22 / 25。
この採点が妥当かどうかは、 30 分相談で同じ質問テンプレを自分に投げてもらえば確認できます。
5 観点チェックを自社のケースに当てはめて個別に診断したい方は、 30 分の無料相談で一緒に詰めます。 営業電話はせず、 LINE で日程調整、 当日も診断のみで営業はしません。 自分自身が 5 観点を満たす立場かどうかは、 同じチェックリストで確認してください。
【無料 / 30 分】 AI コンサル 5 観点診断
5 観点チェックリストを自社のケースに当てはめて、 一緒に採点します。 既存コンサルの見直し / 新規発注前の比較、 どちらにも使えます。 LINE で日程調整、 営業電話なし、 当日も診断のみ。
(制作会社 / コンサル業の方向け) 自社採点の使い方
本記事は発注側向けに書きましたが、 受注側にも転用できます。 5 観点を自社に当てはめて採点し、 18 点を下回る観点を半年で 1 つずつ詰めると、 中小企業向けの提案で勝率が上がります。 特に軸 1(自社運用 1 年以上)は半年から 1 年かかるので、 早めに自社事業で AI を回し始めるのが一番効きます。
著者プロフィール
ClaudeCode で動画制作を自動化する人。 8 チャンネル / 月 240 本の動画工場を 1 人で運用。 副業 EC で月商 200 万 / 利益 100 万を運営しつつ、 中小企業向けに 5 部門の業務自動化コンサルを納品中。 5 観点は、 自社運用 + コンサル両面の実体験から導出しています。
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